第二話「勝つのは俺達だ!」

「セイバー」

 イリヤにせがまれて、一緒に雪像作りをしていると、切嗣さんに声を掛けられた。

「随分と作ったね……」

 切嗣さんは周囲を見回しながら苦笑している。セイバーさんのボディーは実に高機能で、人力では到底不可能であろう作業も容易に可能としてくれた。そのおかげで、辺りには大小様々な雪像が立ち並んでいる。イリヤが図鑑や小説で気に入った物を片っ端から作っていた。
 イリヤは特に巨大な猫の雪像が気に入ったらしく、背中に乗ってキャッキャとはしゃいでいる。落っこちないかハラハラドキドキしながらも、喜んでもらえて素直に嬉しい。
 この状況に陥ってから、既に二日が経過した。俺と切嗣さん一家との関係は至って良好。特にイリヤは初対面の時が嘘のように懐いてくれて、期待に応えようと張り切った結果が目の前のコレである。

「イリヤ! ちょっと、セイバーを借りていいかい?」
「ええ!? まだ、セイバーと遊ぶ!」

 猫の背中から飛び降りて来たイリヤを慌ててキャッチする。命知らずなお転婆娘だ。

「これから一緒に巨大滑り台を製作するのよ!」
「ごめんよ。でも、大切な用事があるんだ。だから、ちょっとだけ我慢して……」
「やーだー!」

 困り果てた表情を浮かべる切嗣さん。最強の魔術師殺しさんも娘の前では単なるおっさん。ここは俺が出張るとしよう。

「我侭言っちゃ駄目だよ、イリヤ? 切嗣さんを困らせちゃ――――」
「セイバーは黙ってなさい!」
「はい!」

 ごめんなさい、切嗣さん。俺には荷が重過ぎました。互いに顔を見合わせて苦笑いを浮かべ合う。すると、城の方からアイリスフィールがやって来た。

「イリヤ! 二人を困らせちゃ駄目よ? 私が本を読んであげるから、大人しく待ってましょう?」
「……はーい」

 あら、素直。俺達の時とは対応が雲泥の差。さすがはアイリスフィールさん。俺達に出来ない事を平然とやってのける! そこに痺れる、憧れる!
 イリヤ姫から解放された俺は切嗣に案内されて、広々とした部屋に連れて来られた。

「これを見てくれ」

 渡されたのは十数枚の資料。軽く読み流すと、それには他のマスターに関する情報が記載されていた。

「時計塔に忍ばせている連中に探らせた各陣営のマスターの情報だ。判明しているのは四人だけだが、どいつもこいつも一筋縄ではいかない連中だ」

 実は知ってたマスター情報。一人目は遠坂時臣。火を操る宝石魔術師だ。『Fate/staynight』のヒロインの一人、遠坂凛の父親でもある。写真を見ると、物凄く渋くてかっこいい。
 二人目は間桐雁夜。遠坂時臣の妻である葵さんが好き過ぎる愛戦士。ネットの批評だと賛否両論だけど、俺は結構好きです。蟲にエッチな事をされる中年男……、ふむ。
 三人目はケイネス・エルメロイ・アーチボルト。風と水の二重属性を持ち、降霊術や召喚術、錬金術に精通するエリート魔術師。この人も結構好きです。奥さんに指を折り曲げられるシーンは中々……。
 四人目は言峰綺礼。皆が大好きな黒幕さん。マジカル八極拳を使う聖堂教会の代行者。

「読んでみて、何か感想はあるかい?」
「こいつがヤバイ」

 とりあえず、言峰さんの写真を指差して言っておく。

「とにかく、こいつがヤバイ」
「……何故だ?」
「何となく」
「……もう少し、真面目に答えてくれないか?」

 説明を求められても困る……。

「説明するって言っても、本当に何となくなんだけど……」
「英霊の直感って事かい?」
「そんなとこかな……。とにかく、この四人の中ではこいつが別格にヤバイ。見つけ次第、何としても消した方がいいですね。心臓を打ち抜いたくらいじゃ駄目。確実に脳天を吹き飛ばして再起不能にしなきゃ駄目」

 必死に言い募ると、切嗣の表情がみるみる強張っていく。

「英霊の君がそこまで言うとは……。実を言うと、僕もこの男に関しては他のマスター達よりも警戒を強めるべきだと考えていた」
「切嗣さんも?」
「ああ、この男の経歴を見ると、その『在り方』の異常性が分かる。確かにこいつは危険な男だ。君の言う通り、見つけ次第、確実に始末した方が良いだろう」

 うんうんと頷いておく。

「二日後、僕達は日本に向かう」
「二日後ですか……」

 いよいよ、戦いが始まる。正直、怖くて堪らない。二十年以上、殆ど喧嘩すらした事の無い俺が誰かと殺し合うとか悪夢でしかない。

「僕の計画では君とアイリを同行させるつもりで――――」
「囮作戦ですか?」
「ああ、そうだ。君達には表立って派手に動いてもらい、その隙に僕が裏からマスターを仕留める」
「うーん」

 俺は渋い顔をした。正直、悪い作戦では無いと思うけど、大きな欠点がある。それはアイリスフィールが危険に晒される事だ。切嗣さんはアイリスフィールが死ぬ事も覚悟済みなのだろうけど、だからって、わざわざ彼女を危険な場所に連れて行くのは……。

「不服か?」
「正直言うと……」
「だが、これが最も勝算の高い策なんだ」

 切嗣さんはハッキリと断言した。反論するには、それなりの考えが無ければ無理だ。
 俺も少し考えてみよう。どうすれば勝利出来るのか……、そう言えば、気になる事があった。

「切嗣さん」
「なんだ?」
「ここにはホムンクルスがたくさん居ますよね?」
「ん? ああ、アインツベルンは錬金術に特化した家門だからね。特に、ホムンクルスの製作は悲願である『第三法』へ到達する為に欠かせない工程なんだ。だから、他に類を見ない優れたホムンクルスの鋳造に成功している」
「……その中に戦闘に特化したホムンクルスなどは居ないのですか?」

 確か、『Fate/staynight』には一人居た筈だ。リーゼリットというイリヤの付き人。彼女はハルバードを手に大立ち回りをしていた筈。格闘ゲームでは全サーヴァントを倒し尽くすという暴挙すらやってのけた。

「……どうかな、確認してみないと分からない」
「戦闘に特化していなくても、近代兵器で武装させたりすれば十分に戦力になると思います。それに、数はそれだけで力になりますから……、ほら、情報戦とかでも」

 想定外だったのか、切嗣さんは深く考え込み始めた。

「盲点だったな……。アインツベルンのホムンクルスを利用するとは……。いや、考えないようにしていたのか」

 切嗣さんは自嘲の笑みを浮かべた。

「アイリを……、ホムンクルスを道具として扱う事を僕は……。まったく、甘い考えを持ってしまったものだ。セイバー、感謝するよ。どうやら、僕の目は曇っていたらしい」
「う、うん」

 頷きながら、心がズキズキと痛んだ。確かに、俺の考えはアイリスフィールを含めたホムンクルス達を道具扱いするという考えだ。キリングマシーンこと、切嗣さんでさえ躊躇った外道な手段。物凄く心が痛い……。

「後で、アハト翁に確認を取る。恐らく、それなりの数を用意してもらえる筈だ。日本に送り込むにはそれなりに策を練る必要があるだろうが……。セイバー。他にも何か案はあるかい?」

 問われて、首を捻った。

「案ですか……。とりあえず、遠坂時臣に関してですが……」

 俺は遠坂時臣の資料に載っている母子の写真を指差した。

「どうやら、妻と娘を禅城家に預けている様子。警戒はしているでしょうが、母子を攫う事は難しく無いと思います。なので、攫って人質にしてはどうでしょう? 後、ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの方も……」

 ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの資料には一人の女性の写真が掲載されている。ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリという赤髪の美人。

「彼はこの女性をパートナーとして連れて来ているそうですし、機会があれば攫いましょう。資料を見た限り、彼が彼女を冬木に連れて来るメリットは見当たりませんから、きっと、人質として機能してくれる筈です」

 残りのメンバーに関しては何とも言えないが、少なくとも、彼らには人質作戦が効果を発揮する筈。ソラウさん大好きなケイネスさんは言うまでも無いが、時臣さんも妻の葵さんはともかく、後継者である凜ちゃんに関しては何があろうと守り抜きたい筈。

「……なるほど」

 切嗣さんは此方を見つめて頷いた。

「漸く、君がアーサー王なのだと実感出来たよ」
「……へ?」

 どういう意味だろう? 勿論、俺はアーサー王本人などでは無いのだけど……。

「君の考える策は実に冷酷で、容赦が無い。正に、王の采配というものなのだろう。派手に動くのは得策では無いが、人質を使うという意見には概ね賛成だ。色々と手順を考えてみよう。もっと、君の意見を聞かせてくれ。どうも、僕の勘は随分と鈍ってしまっているようだ」

 凄く引っ掛かる言い方だ。まあ、自分でもちょっとえげつないかなーとは思う。でも、殺し合いに勝利するには手段なんて選んでられない。俺は死にたくない。
 切嗣さんは大きな地図をテーブルに広げた。どうやら、冬木市の全景写真のようだ。

「とりあえず、拠点は幾つか用意してある」

 そう言うと、切嗣さんはサインペンで幾つかの場所を丸で囲んだ。それから、遠坂と間桐の屋敷に印を付けた。

「冬木市の資料も幾つ用意してある。読んでみてくれ」
「あ、はい」

 数枚の資料には冬木市の情報が詳細に記載されていた。その中で目を引いたのは柳洞寺に関する記述だった。

「切嗣さん。この柳洞寺なんですけど……」
「なんだい?」
「資料には天然の結界が構築されていて、山門以外からの襲撃は困難とあります。ここを利用する事は出来ませんか?」
「……難しいな。優れた魔術師ならば、結界を更に強化したり、山門に防御陣を敷く事も出来るだろうが、僕らには無理だ。攻め込まれにくい場所ではあるが、同時に逃げ場の無い場所でもある。拠点を置くには不向きだ」
「……なるほど。後は……」

 俺は冬木大橋の写真を手に取った。

「この橋に爆弾は接地出来ませんか?」
「爆弾を?」
「この橋は冬木の新都と深山を繋ぐ唯一の経路です。なので、有事の際も敵マスターは必ずここを通る筈。そこで足場を崩すんです。そうすれば、如何に魔術師といえど、直ぐには対応出来ないでしょう? サーヴァントもマスターを救出する為に動きを制限される。そこを武装させたホムンクルスに狙撃させたりとか……」
「面白い考えだ。だが、敵マスターがいつ橋を通るかは分からない。狙撃というのは神経を使う上、崩落する中で性格に射殺するのはプロでも難しい」
「そうですか……」
「だが、不可能というわけでも無い。手配はして置こう」

 その後も俺達は意見を交し合った。

「各陣営の拠点の出入り口に地雷を埋め込むのは?」
「埋め込む時に確実に気付かれるね」
「狙撃兵を周辺に潜ませておいて、出て来た所を狙い撃てば……」
「あまり、効果は見込めないな。橋を崩落させる作戦のように、冷静さを断てれば話は違うが、魔術師ならば銃による狙撃くらい、如何様にも対処が可能だ。まあ、方法が無くもないから、これも採用だな」

 和気藹々とした雰囲気の私達に途中で紅茶を淹れて持って来てくれたアイリスフィールは引き攣った表情を浮かべている。浮気じゃないですよ、奥さん。切嗣さんは貴女一筋です。

「エクスカリバーの運用に関してだが……」
「そう言えば、ホムンクルスは膨大な魔力を保有しているんですよね?」
「ああ、そうだが……、なるほど」

 一を聞いて十を知る。切嗣さんは俺が言わんとしている事を直ぐに察してくれた。『Fateシリーズ』の外伝の一つである『Fate/Apocrypho』で片方の陣営が使っていた手段。ホムンクルスから魔力を抽出して利用するというもの。

「確かに、彼らの魔力を利用すれば、エクスカリバーの連続運用も可能かもしれない」
「それと、アヴァロンに関してなのですが、俺が使ってもいいですか?」

 これが一番大事。アヴァロンとはセイバーさんの最終兵器。評価規格外というランクにある絶対防御結界を張る宝具だ。実際の能力は展開すると、使用者の体を異界に置くというもの。五つの魔法すら寄せ付けない最強の守りらしい。
 加えて、アヴァロンがあれば、あらゆる怪我が瞬時に癒される。生き残るには必須のアイテムと言えるだろう。

「ああ、構わない」

 思わずガッツポーズ。

「こんな所かな……。じゃあ、僕は早速、アハト翁に話をつけてくる。セイバーはイリヤとまた遊んでやってくれ」
「了解です! 後で、切嗣さんも一緒にどうですか?」
「アハト翁を説得出来たら行くよ」

 手を軽く振りながら出て行く切嗣さん。テーブルに敷かれた地図に無数の紙片が貼り付けられている。俺達二人で考えた策略の数々だ。
 勝てる。ハッキリ言って、アヴァロンさえあれば、最強無敵のアーチャー、ギルガメッシュにも勝てる筈だし、これだけの策を弄すれば、勝利は間違い無い。

「ふっふっふ、アイリスフィール。この戦い、我々の勝利ですよ!」
「……そうね。これだけの策があれば……」

 満面の笑みを浮かべる俺とは反対にアイリスフィールは暗い表情だった。

「ど、どうしたんですか!?」

 具合でも悪いのだろうか?

「……何でもないの。ただ、ホムンクルスをその……」
「あ……」

 作戦の立案に頭を捻り過ぎて、アイリスフィールの感情を度外視していた事に今更気付いた。ホムンクルスの大量投入と魔力供給のタンク扱い。どちらも、アイリスフィールからすれば気分の良い内容では無かっただろう。

「あの……、その……」
「いいの。貴女と切嗣が立案した作戦は私達の勝利の為に必要なもの。私の我侭で切嗣が敗北するなんて事になったら、それこそ最悪な結末だもの……」

 我侭。つまり、彼女はこの作戦に賛同していない。当たり前だけど、心が落ち着かない。

「あの……、今から切嗣に言って中止を……」

 アイリスフィールは慌てたように首を横に振った。

「止めて! ううん、止めないで! 貴女達は必勝の為の策を考えた。なら、それを実行して」
「で、でも……」
「お願い……。それと、ごめんなさい。貴女を困らせるつもりはなかったの……」
「アイリスフィール……」

 気分が落ち込んでしまった。どうせ、聖杯は汚染されているし、必死に勝ち残っても、俺は結局消えるしかない。その後、どうなるかは分からない。元の世界に戻れるのか、この世界にまた戻って来て、同じ時間を繰り返すのか、ただ死ぬのか、全く分からない。
 死ぬのは嫌だ。だけど、結果が変わらないなら、アイリスフィールを悲しませてまで、こんな作戦を立案したりしなきゃ良かった……。

「ごめんなさい……」

 頭を下げると、アイリスフィールは「ううん」と首を振った。

「私の方こそ、ごめんなさい」

 互いに頭を上げると、アイリスフィールは柔らかく微笑んだ。

「イリヤが待っているわ。一緒に行きましょう? 私も体を動かしたい気分だわ」
「そ、そうですね! いっぱい、遊びましょう!」

 少しでも、この嫌な雰囲気が消えるように声を張り上げた。

 結局、陽が暮れるまで、俺達は外で雪遊びに興じた。雪像の数は今や百に届き、その殆どが損壊している。雪合戦の防壁となった為だ。

「楽しかったー!」

 ご満悦なイリヤ姫。パッパカパッパカとお馬さんになっている俺の横腹をゲシゲシ蹴ってくる。痛くないけど、変な感じに目覚めちゃいそうで怖い。

「アイリスフィール。今日の夕食は何でしょうか?」
「確か、ステーキだった筈よ」
「それは素晴らしいです! 急ぎますよ、イリヤ!」

 加速装置オン! 一気に廊下を走りぬける俺にイリヤは大興奮。ふふふ、アーサー王を乗りこなすなんて、彼女の騎乗スキルはAランクに違いない。何せ、この身は竜の化身なのだから!
 食事の間に到着すると、そこには切嗣だけでなく、アハト翁の姿もあった。

「あ、お爺さん! こんにちはー!」
「こんにちはー!」

 お馬さんゴッコの真っ最中の俺達にアハト翁は僅かに目を見開き、それから溜息を零した。

「セイバー。ちょっと、いいかい?」

 切嗣さんに呼ばれて、俺はイリヤを降ろして立ち上がった。

「何ですかー?」
「今、アハト翁と話をしていたんだ。ホムンクルスに関しては百体借りる事が出来た」
「本当ですか!?」

 顔を向けると、アハト翁は小さく頷いた。

「好きに使え。だが、使うからには勝利しろ。それだけだ」

 厳格に言うアハト翁に頭を下げる。

「ありがとうございます。これで勝利は間違い無しですよ!」

 喜ぶ俺とは裏腹にアイリスフィールの表情が翳る。慌てて万歳していた手を引っ込めると、彼女は申し訳なさそうに俯いた……。

「銃器に関しても、取り扱い方などに関して脳に直接インプット出来るそうだ。冬木への潜入は変装させ、幾つかのルートを使わせる」
「出発は二日後のままで?」

 切嗣さんが頷く。すると、今度はイリヤが悲しそうに表情を歪めた。
 ちょっと、黙っていよう。口を開く度に空気を悪くしてる気がする。

「切嗣。そして、セイバー。必ず勝利し、アインツベルンに聖杯を持ち帰るのだ」
「必ずや」
「了解です!」

 アハト翁が出て行った後、イリヤが切嗣に向かって抱きついた。

「イリヤ?」
「キリツグとお母様とセイバーのお仕事、どのくらい掛かるの? いつ、帰って来るの?」
「……二週間くらいかな。ただ、お母さんは……もう少し、遅くなると思う」

 切嗣さんは自然な口調を作って娘に言い聞かせている。けど、端で聞くと、完全に棒読みだ。凄く苦しんでいるのが伝わって来る。

「……セイバー」

 イリヤが切嗣さんから離れて俺の服を掴んで来た。

「キリツグとお母様を守って」
「……勿論。パパとママの事は俺が絶対守る。大丈夫さ。俺は最強なんだ」

 満面の笑顔で言うと、イリヤは安心したように笑みを浮かべて頷いた。
 そうだ。今の俺はセイバーさん。最強無敵にして、美少女な剣士。聖杯戦争の結末がどうなるかは分かっている。それに、アイリスフィールがどうなるかも分かっている。だから、俺の言葉は大嘘もいいところだ。だけど、必ず切嗣さんの事は守りきろう。そのくらいしか、俺に出来る事が思いつかない。
 ついに始まる聖杯戦争。正直、怖くて仕方が無い。刃物を誰かに向けて、向けられるなんて恐ろしい。でも、やらなきゃいけない。だって、約束したから……。約束は守らなきゃいけない。

「勝つのは俺達だ!」

******
・あとがき
 感想がたくさんあって嬉しいです!
 ただ、どうか喧嘩だけはお控え下さいませ。わたくしの不手際によるお叱りの言葉はしかと受け止める所存に御座います。
 フォローしてくださる方々にも感謝の気持ちは尽きませんが、お叱り下さる方にも多大に感謝しております。
 ご指摘頂きました部分は直ぐに訂正致します。申し訳御座いませんでした。
 皆様、まことにありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。