第零話「どこにでも居る平凡な女の子が殺人鬼になった理由」

第零話「どこにでも居る平凡な女の子が殺人鬼になった理由」

 冴島誠は平凡な家庭の長女として生まれた。裕福とは言えないまでも、生活には何の不自由も無く、誠は幸せな幼少時代を過ごした。
 誠には幼稚園に通っていた頃からの友達が居た。細い道を挟んだ反対側の家に住む少年と誠は毎日のように遊んで過ごしていた。毎日、泥だらけになるまで遊んだ。少年の家にある電動式の乗り物玩具に乗って、チョークで地面に書いたコースを走るのが少年のお気に入り。誠の家にある安っぽい【おままごとセット】で遊ぶのが彼女のお気に入り。
 二人はかわりばんこに玩具を少年の家の道沿いにある駐車スペースに運んで遊んだ。車はいつも少年の父親が会社に持っていくから駐車スペースは夜まで空いたままだった。
 
「ぼく、レーサーになるの!!」
「わたし、およめさんになる!!」

 鼻水だらけの少年の語る夢に対抗して、誠は言った。まだ、【およめさん】がどんなものかも知らなかった日の出来事。
 
「マコちゃん!! ずっといっしょね」
「うん!! ハルちゃんとずっといっしょ」

 二人の関係は小学校にあがる頃になると少しずつ変化した。
 新しい環境の中で、二人はそれぞれ別のグループに入った。ハルは元気な男の子達のグループと一緒に近所の公園で毎日走り回り、誠は内気な少女達のグループと一緒に本を読んだり、テレビの話で盛り上がった。二人は共に遊ぶ事が無くなり、乗り物玩具もおままごとセットも埃を被り、いつしか物置の奥に仕舞われた。
 それでも、学校へは毎日一緒に通い、合間合間にお喋りに興じた。それぞれのグループでの出来事を教え合い、二人は代わらず仲の良い友人同士だった。
 転機が訪れたのは五年生の時だった。ある日、グループのリーダー的存在の少女が恋の話題を口にした。誰が誰を好きなのかを互いに教え合う。少女達は無意識に互いを牽制し合った。好きな相手が被ると、自分が如何に相手を思っているかを口にし、険悪な空気になる事もあった。殆どの場合は先んじて言った子に優先権が与えられる。
 誠にとっての不幸は好きな相手が被った相手がグループのリーダーだった事。彼女は先に思い人の事を口にした誠に噛み付いた。

「あんたじゃ相手にされっこないわよ。泣きべそ掻く事になるんだから、さっさと諦めなさい」

 或いは、この時の彼女の言葉を受け入れ、自分の思いを封じ込めておけば、彼女のその後の人生は大きく違ったのかもしれない。
 或いは、誠を押し退け、先に告白をした彼女を少年が受け入れていれば、彼女のその後の人生は大きく違ったのかもしれない。

「……ハル。私、私ね……」

 誠は勇気を振り絞って少年に想いを告げた。
 そして、少年は彼女の告白を受け入れた。
 幼馴染の少女の事を少年もまた好きになっていた。友情は愛情に変わり、二人は幼いながらも深い愛情によって結ばれた。
 そこで、物語が終われば、それはきっとハッピーエンドなのだろう。だけど、人生という物語は【死】というエンディング以外の終幕を許してはくれない。
 登場人物は少女と少年だけではない。恋に破れた少女は友人だと思っていた少女を恨み、憎んだ。
 
――――たかが、子供の癇癪だ。
 
 大抵の大人はそう解釈するだろう。しかし、彼女は紛れも無く恋と失恋を知る女だった。
 愛する者を奪われた彼女の絶望を真に理解出来た者は誰も居なかった。彼女は翌日から誠をグループ内で孤立するように仕向けた。ただ、孤立させるだけ。
 彼女の復讐はその場限りの暴力などで解決する程生温いものでは無かった。激情を無邪気という仮面で覆い、真綿で首を締めるかのようにじわじわと誠を苦しめた。
 グループのメンバーには彼女の支配に抗える勇気ある者は一人も居なかった。誰も異議を唱えず、彼女の命じるままに誠を孤立させていった。
 そして、クラスの面々にはメンバー総出で徐々に誠の悪い噂を流し始めた。真実と思わせられる程度の些細な罪を捏造し、それがクラス内で広がり切り、誰もが真実だと認識するようになると、更に罪のレベルを上げ、また、同じようにクラス内に広がり切るのを待つ。繰り返し行われた彼女達の暗躍によって、誠は気付かぬ内にクラス全体から孤立していた。そして、リーダー格の少女は誠に救いの手を差し伸べた。
 彼女は理解していた。もっとも効率良く、人を苦しめるにはある程度の救済が必要な事を識っていた。少女マンガや小説の中に人を苦しめる方法は幾らでも記されていた。飴と鞭という言葉を少女は優しいタッチの少女マンガによって教えられた。

「勝ってうれしい花いちもんめ、負けて悔しい花いちもんめ」

 近くの公園にクラスの女の子同士で集まり、【はないちもんめ】を踊る。誠もその遊戯に誘われ、孤立していた誠は喜んで誘いに飛びついた。
 それこそがリーダー格の少女の復讐計画の最終段階だとも知らずに、誠はノコノコと公園に現れ、みんなと一緒にはないちもんめを踊った。
 すると、一人、また一人と手を繋いでいた女の子達が相手の方に取られていった。誠は最後の一人になり、それでも踊りは終わらなかった。

「あの子が欲しい、あの子じゃわからん、この子が欲しい、この子じゃわからん、相談しよう、そうしよう」

 もう誰も誠の方には居ない。それでも、踊りは終わらない。やがて、異常に気が付いた誠は恐怖を感じた。

「も、もう止めようよ」
「あの子が欲しい、あの子じゃわからん、この子が欲しい、この子じゃわからん、相談しよう、そうしよう」

 誠の言葉は女の子達の歌に掻き消され、ついには誠は泣き出してしまった。それを見て、少女達は楽しそうに笑った。周りで遊ぶ男の子達からは誠を慰めているように見えるように振舞いながら誠に嘲笑と罵倒の言葉を浴びせ続けた。
 漸く、誠は自分の立場を思い知った。自分が虐められている立場にあると理解し、絶望した。
 ショックのあまり、動けなくなった誠を置いて、少女達は去って行った。空が茜色に染まっても、誠は公園に居た。ブランコに揺られながら、いつまでも泣き続けていた。
 そんな時だった。 

「誠ってば、は本当に馬鹿だよね」

 ブランコに揺られながら俯いている誠の前にリーダー格の少女が現れた。

「真紀ちゃん……」

 真紀はブランコを止めて呆然とした表情を浮かべる誠を抱き締めた。
 優しさたっぷりの彼女の所作に誠は何の疑いも持たずに彼女の背中に手を回して泣いた。
 真紀の顔に嫌悪感がたっぷりと浮かんでいる事に少しも気付かないまま、誠は愚かにも真紀を盲信した。

「なっさけないんだから! 一人で泣きべそかくなんて!」

 いつもの快活な声でそう言うと、真紀は誠の手を取った。
 
「早く、帰ろう! ママに怒られちゃうよ!」

 真紀はわざわざ誠を家まで送り届けた。
 それからも、真紀は様々な手段で誠を虐めながらも、決して実行犯にはならなかった。逆に苦しむ誠に寄り添い、常に慰めの言葉を囁き続けた。
 誠はハルと真紀の二人の存在を心の支えにして学校に登校し続けた。だけど、成績は下がる一方で、両親は学校で何かあったのではないかと感づき始めた。
 それでも、誠は何も両親に告げなかった。真紀がそう言い含めたのだ。

「学校の事で両親に心配を掛けさせては駄目よ。それは敗北なのよ、誠。私がついているんだから、絶対に負けちゃ駄目よ」

 真紀の話術は巧みだった。命令を命令と感じさせぬまま実行させる。
 誠はまるで真紀の飼い犬のように彼女を慕った。そして、六年生の時に彼女は卒業式の場で誠を辱めた。クラス全員が共謀し、誠のスカートのゴムに切れ込みを入れた。手で押えていなければ直ぐにずり落ちてしまう状態で誠は卒業証書を受け取る為に壇上に上がらなければならず、卒業証書を受け取るために両手を挙げた瞬間、誠のスカートはずり落ちて床に落ちた。顔を真っ赤にしながら壇上を去る誠の姿を見ていたのはクラスメイト達だけではなく、卒業式の終了後、彼女はクラスメイト以外からも笑い者にされた。誠の両親も恥ずかしそうに誠を叱り付けた。

「スカートがぶかぶかだったの?」

 両親の問い掛けに誠は頷いた。この期に及んで、誠は真紀への忠誠心を示した。
 だけど、ただ一人、少女の恋人だけが事の実体を確かめようと動いた。親も教師も誠に咎があると確信する中で、ハルは誠のクラスメイトに詰め寄った。
 学力においても、運動においても学年トップだったハルはクラスが違えども一目置かれる存在だった。或いは、彼がそのまま怒りを爆発させていれば、その後の未来も変わったかもしれない。
 だけど、彼を止めたのは他の誰でも無い誠だった。自分が暴力を受けて尚、誠は暴力を嫌っていた。それも、大好きな恋人が誰かに暴力を振るうなど耐えられなかった。
 ハルは誠に誰にやられたのか、と問い詰めたが、誠は答えなかった。

「私がドジだったの……。ごめんね」

 健気に微笑む誠にハルは何も言い返せず、事の真相を暴く事を諦めてしまった。
 そして、誠はハルと真紀と共に近所の私立中学に通い始めた。卒業式でハルに虐めの実体を感づかれそうになり、真紀は更に狡猾な手段を取るようになった。
 今度は全てを見えなくするという手段を止めたのだ。明確な虐めの現場を見せる。所有物を隠したり、机を外に出したり、制服をズタズタにしたり。
 相変わらず、自分は実行犯にならず、誠の信頼が置けるただ一人の同姓の立ち位置を守りながら彼女はクラスメイト達を操った。
 小学校の頃に彼女は既に人を先導する術を身に着けていた。数人のグループに分け、グループ事に別々の虐めを行う。すると、【みんながやってるんだから、自分だってやっていいんだ】という考えに至り、誰もが罪悪感を失った。そして、それは同時に目晦ましになった。誰が虐めを行っているのか、その実体は教師にも分からなかった。そして、都合の良い事に中学校の教師は誰も彼もが保身を尊ぶ者達ばかりだった。虐め問題が浮き彫りになれば、私立の中学は甚大な被害を被る。それを厭んだ教師達は虐めを黙認した。誠が内気な少女で、家でも虐めの事を話題にしないと分かってからは虐めに参加する教師まで現れる始末だった。
 ハルは別々のクラスになってしまいながらも誠を守ろうと必死になった。誠の親に告げ口をした事もあった。だけど、誠自身や学校側からの言葉を信じ込み、誠の親はハルを嘘付きな子供だと嫌悪した。やがて、ハルは己の無力感に苛まされ、見て見ぬ不利をしてしまった。
 それで漸く、真紀の計画は成就した。ハルという守護者が居なくなり、警戒すべき相手は居なくなった。これ幸いにと、真紀は虐めの方式をチェンジした。小学校時代のサイレントな虐めの方式に変更し、端から見ると、まるで虐めが沈静化したかのように見えるようにした。
 だが、実質はより残虐にエスカレートした。制服は着てくる度にズタズタに引き裂かれ、代わりに詰襟の学ランを着させられた。親には転んで制服を駄目にしてしまい、余った制服を特別に貰える事になったのだけど、男子用しかなかったと説明させた。学ランを用意したのは真紀だった。ハルに見捨てられ、真紀を唯一の心の支えにするようになった誠は学ランしか用意出来ず申し分けなさそうにする真紀に感謝の言葉を告げ、真紀に言われた通りの言い訳を親にした。その頃には成績の事や度重なる制服の廃棄処分で娘に苛立っていた両親は特に気にした様子も無く誠を無視した。両親が誠に注意を向けるのは成績が更に下がった時や通わせた塾を遅刻したりした時ばかりになっていた。両親の愛情は全て妹に向けられていた。
 
「ほら、脱げよ!」

 いつしか、クラスメイト達は真紀の命令無しに誠を虐めるようになった。
 特に一部の男子は何をしても許される女子に対して平然と性的な虐めを行った。
 男子トイレの個室に閉じ込め、上からホースで水を浴びせるのなどは日常茶飯事だった。学ランを着る誠が男子トイレに連れ込まれても、教師は誰も注意を払わなかった。
 時には小便の掛かったトイレットペーパーを投げ込まれる事もあり、誠の精神は徐々に病んでいった。壊れずに居られたのは皮肉な事に真紀の存在があったからだった。
 レイプに及ばなかっただけ、まだこの頃は良心が残っていたのかもしれないが、中学を卒業する頃にはクラスメイトは誠を完全にただの玩具として認識していた。
 そして、ハルは愚かにも虐めが沈静化して見えた状況を信じ込み、誠を置いて別の高校へと進学した。誠には別の高校を受験するだけの学力が無く、そのまま進学するしかなかった。
 そして、ハルの存在が無くなった事で、虐めは最後の理性を失った。
 拷問と言い変えても何の問題も無いような行為が平然と教室で行われ、それを生徒も教師も当然のように眺めている。そんな異常な光景に恐れを為し、黒幕だった真紀は一年の夏に転校してしまった。そして、誠は最後の心の支えをも失い、苛烈な拷問を受ける毎日を送った。
 ただ、そんな日々の中でも心休まる時はあった。ハルは相変わらず恋人として接し、誠をデートに誘った。それが誠にとっては幸せだった。例え、毎日が地獄であっても、こうして愛する人と居られる時間がもてるだけで十分に幸せだった。だが、それも一週間に一度あればいい方だった。
 ハルの進学した高校はとても偏差値の高い学校で、授業の内容も難しかった。それに、彼には素晴らしい才能を持った友人が多く居た。彼女との時間を大切にしたいと思いながらも、友人との時間も大切にしたかった彼は徐々にデートもおざなりになり、近所を散歩したりする程度で終わらせてしまうようになった。
 それでも、誠は満足した。彼が少しでも自分の時間を割いてくれる。それだけで嬉しくて仕方が無かった。
 両親の愛を失い、学校では地獄の日々。微かなデートの時間が誠にはなによりも大切な宝物だった。

「ほら、入れよ」

 全てが壊れたのは二年目の事だった。放課後、誠はクラスメイトの男子五人にカラオケ店に連れ込まれた。古びた雑居ビルの三階にある小さなカラオケ店。
 
「や、やばくないか……? こいつ、一応彼氏居るしよ」
「大丈夫だって。こいつがこんな状態になってんのに何もしないようなチキン野郎だぜ。もしかしたら、そういうプレイなのかもな。俺よ、ちょっとSMプレイってのに興味あるんだよねぇ」

 五人組のリーダー格の少年は誠を固いソファーに横倒しにした。そして、そのまま行為に及んだ。
 何時間にも及ぶ行為の最中、一度もカラオケ店の店員は来なかった。ここはそういう客が来る場所なのだと少年たちは予め知っていたらしい。
 全てが終わり、リーダー格の少年が口止め代わりに誠を殴りつけた。

「分かってんだろうな。誰にも言うなよ。じゃねーと、写真をバラまくぞ。明日もここに来いよな」

 行為の最中も少年は何度も誠を殴った。顔は最後の一撃で軽い痣が出来た程度だったが、体は全身が痣だらけになっていた。最初に止めようとしていた少年は蒼白な表情を浮かべ、少年たちが帰った後、誠の体を拭いて着替えをさせ、頭を地面にこすりつけた。そんな彼に誠は反応を返さず、家に戻った。その日は塾の日だった。
 母親は塾をサボった誠を叱り付けた。茫然自失となった誠は電話を掛けた。愛する人に別れを告げる為に……。
 そして、翌日、誠は包丁を隠し持ちながら少年達の呼び出しに応じた。あの誠の世話をした少年の姿は無かった。誠は少し安心して、少年達の前でストリップショーを強要されながら、一番近くにいた少年に歩み寄り、刺し殺した。
 何が起きたのか分からぬままの他の少年達を次々に刺していき、最後に漸く状況を理解した少年の喉を突き刺した。血の海の上で誠は笑った。笑い続けた。何もかもがどうでも良くなった。このまま、死んでしまおうかとも思った。その時だった。
 扉が開いた。また、自分の事を犯しに来たのかと思った。だけど、違った。一番見られたくない人に見られてしまった。でも、どうでもいい。もう、何もかもどうでもいい。
 服を着せられ、どこかへ連れて行かれた。でも、どうでもいい。

「ごめん……」

 ハルの言葉が嫌に耳に残った。連れて来られたのはホテルだった。部屋の一室で待たされ、しばらくして戻って来た彼にシャワーを浴びさせられ、服を着させられた。
 そして、そのままホテルを出た。少し、哀しかった。
 そのまま、彼は何を思ったのか、ラーメン屋に連れて来た。【長浜】という店名のラーメン屋だった。食欲なんて無いと思っていたのに、するする胃袋に入ってしまった。

「ううん。替え玉はさすがに一杯が限界かな」

 ハルは敢えて明るく振舞った。

「美味しいでしょ。たまにはちゃんとデートらしい事もね。こういうとこ、来た事ないでしょ? もっと、早く連れて来て上げればよかった」

 ハルはニコニコと微笑んだ。誠は少しずつ落ち着き始め、自分の仕出かした恐ろしい犯罪に恐怖した。そんな誠に、ハルは言った。 

「ねえ、マコちゃん。君は今日の事をわすれるんだ」
「え?」

 ハルの言葉に誠は困惑した。そんな誠に御構い無しにハルは言った。

「あのカラオケ店で起きた事は全部俺の罪だ。証拠も置いて来た。何の心配も要らないよ」
「な、何を言って……」

 途惑っている誠を余所にハルは立ち上がった。

「殺人犯は死んで、この事件は迷宮入りになる。マコちゃん。ごめんね。こんな事しかしてあげられなくて……」

 哀しそうに微笑み、ハルは誠の頬にキスをした。そして、途惑う誠を残して店を出た。
 不吉な予感に駆られ、誠も直ぐに後を追ったが、店を出た時には既に彼の姿は遠くにあった。誠は必死に走った。追いつかないと行けない。追いつかなければ、取り返しの付かない事になる。
 誠はいつしか、彼がどこに向かっているのかが分かった。誠が通っている高校だ。誠はハルの後を追い、階段を駆け上がり、高校の屋上に向かった。

「情け無いなぁ。最後くらいは潔くしたいのに……」

 そんな声が聞こえ、勢い良く扉を開くと、誠は見てしまった。微笑みながら落ちていく、彼の姿を見てしまった。

「ごめんね」

 そう、最後に言い残し、彼は地面へ吸い込まれるように落ちていった。
 そして、誠は……壊れた。

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